資金調達先について

いざ介護ビジネスで起業をしようと決めた際に、最もネックになるのが資金に関することであろう。もちろん初期投資の段階で潤沢な資金を保有していれば話は別だが、投資資金がない場合には当然調達先を探さなければならない。

そこで新たに介護市場に参入して起業する際の、おすすめの資金調達先を2つほど紹介したい。

1つ目は日本政策金融公庫である。ここは融資制度も充実しており、100%政府が出資する政府系金融機関という安心感もある。なかでも、新創業融資制度をはじめ、新規開業資金(新企業育成貸付)、女性・若者・シニア起業家資金(新企業育成貸付)、再チャレンジ支援融資(再挑戦支援資金)は、無担保・無保証で融資を受けられるのでぜひ有効に活用したい。

2つ目におすすめなのが信用保証制度である。これは本来、中小企業が金融機関からできるだけスムーズに融資を受けられるようにした制度であり、いくつかの条件をクリアすることで、信用保証協会により融資金の債務を保証してもらえる。

そして全国にある信用保証協会と都道府県・市町村の自治体、及び指定金融機関の3者のタッグによって起業者向けの融資制度を設けており、これを一般的には「制度融資」「自治体制度融資」「自治体融資」等と呼び、介護ビジネスで起業する際にもこの制度を利用することができる。ただしこの制度を利用する場合、都道府県と市町村ではそれぞれメリットとデメリットがあるので、あらかじめチェックする必要がある。

例えば、都道府県では融資枠が大きく、比較的スピーディに決まることが多い反面、信用保証料の補助や利子の補給を実施していないところが多いが、市町村では融資枠自体が小さい。このように、注意すべき点も留意しておくべきだろう。